山鹿霊泉幼稚園

2月の聖書の言葉

ここに愛があります。(ヨハネの手紙Ⅰ410)

2月の聖書の言葉は「ここに愛があります。」ですが、“ここ”ってどこ?となってしまうので、2月の聖書の言葉の全体を記します。

「わたしたちが神を愛したのではなく、神がわたしたちを愛して、わたしたちの罪を償ういけにえとして、御子をお遣わしになりました。ここに愛があります。」

というのが2月の聖書の言葉の全体です。この言葉は、私自身とても好きな聖書の言葉の一つです。

私はキリスト教というものを信じるまでに長い時間がかかりました。正式にクリスチャンになる洗礼という儀式を受けたのは、20代も後半に差し掛かる頃でした(早い人だと中学生くらいで洗礼を受けます)。「愛することのできないこのわたしがなぜ愛されるのだろうか?」この疑問が壁となり、単純に、また素直に信じることなどできませんでした。

そんなわたしの問いに応えてくれたのがこの聖書の言葉でした。「わたしたちが神を愛したのではなく、神がわたしたちを愛している」これは私にとって大きな発見となりました。これまでは「わたしたちが神を愛すべき」という思考でいたことに気付き、「愛することのできないこの私を愛してくれるのが神の愛」という思考に転換することができました。私は人間の愛を基準に考えていたのです。人間の愛には、残念ながら限界があります。努力で限界値を高めることはできますが、無限にすることはできません。戦争、天災といった大きな危機が訪れた時、人間は愛し続けることができません。けれども、神さまの愛に限界はありません。神さまの無限の愛が注がれた時、限界ある自分自身の愛に対する失望から救ってくれます。自分の愛が限界を迎えても、神さまの愛が続いてくれるからです。

言葉にするとこんなに長く複雑になる「愛がある」ということをなんとか子どもたちに伝わるよう、日々頑張っているのがキリスト教保育です。

園長 山田原野

 

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