子どもは園全体を使って、あちこちつまみぐいをしながら育っていきます。最優先させるべきは、職員集団がその子の状態を知り、それぞれの子どもとのかかわりを通して、その子が落ち着けるように心がけることです。
(『保育所・認定こども園・幼稚園の子育て支援』p.67)
保育学者・大場幸夫の言葉です。この言葉に出会った時に、目から鱗が落ちるような思いがしました。
・子どもたちは、自分のクラスだけでなく「園全体」を使う
・担任だけでなく、クラスを越えて様々な大人や子どもと関わることを通して、子どもは育っていく
「園全体で子どもたちを育てる~ともに~」を、荒尾めぐみ幼稚園では大切にしています。けれども、ふと気がつけば「自分のクラスの子だけみればいい」というクラス主義になってしまっていることがあります。
8月から始めたひよこ・ひかり・にじ組間でのオープンタイムは、子どもたちの異年齢の遊びを深めるために始めました。同時に、クラス間の壁を少しでも低くしていきたいと話し合って生まれたものです。自分のクラスだけでなく、他のクラスも「つまみ食い」する機会がもっと広がっていってほしいと願っています。
それぞれの子どもたちにとって、ホームであるクラスは大切です。ホームが安心基地として機能するからこそ、冒険(遊び)に飛び出していくことが出来ます。
けれども、日によってはホームクラスではなく、別のクラスの方が落ち着いて過ごせる時もあります。羊飼いである神さまの愛の中で、子どもたちと一緒に試行錯誤しながら、「陽だまりのような園生活」を作り上げていきたいと願っています。
4月のお便りで『あそびは ごはん』という柴田愛子先生の言葉を紹介しました。遊びは、主食のご飯のように欠かすことが出来ないものです。大場先生の「つまみぐい」と合わせて考えると、何だか荒尾めぐみ幼稚園が「お菓子の家」というか、「お弁当の家」のようにも見えてきますね
子どもたちと一緒に美味しくいただきましょう!




