一昨日、県庁で園長研修があり参加しました。特に胸を痛めたのが、人権同和教育課からの報告でした。児童虐待相談件数が年々増加していること、その中でも熊本県は前年比30%の増加であり、全国でもかなり多いということでした。その内、心理的虐待が約60%を占めていました。心理的虐待とは、子どもに対して脅しや侮辱を言葉や態度で苦痛を与えることを指します。例えば、「いなくなってしまえばいい」「バカ」と怒鳴りつけたり、あるいはその反対に無視をしたりすることです。
家事や仕事で疲れている時に、子どもの言動にイライラすることがあり、ついつい大きな声で叱ってしまう…我が家でもよくあることで、反省の日々です。まずはそのイライラしている自分に気が付くことも大切だと思います。同時に、子どもたちがどう感じているのか、耳を傾けることが大切だと学びました。
子どもには、自分の関係のあることについて、自由に自分の意見を表す権利があります。そしてその意見を周りの大人は十分に取り入れていかなければなりません(「子どもの権利条約第12条」)。家庭とは違うもう一つの居場所としての園生活においても、子ども自らが思いを自由に言えるということを、特に大切にしていきたいと願っています。きりんさんのサークルタイムでは、明後日からのお泊り保育に向けて、様々なことを話し合い、自分たちで考え決めていっています。
イエスさまは「隣人を自分のように愛しなさい」と言われました。もし相手が「自分」だったら、どう言われたら嬉しいだろうか?もし相手が「自分」だったら、どんな風に接してもらったら嬉しいだろうか?
これは、子どもたちの遊びにおいても同じことが言えます。最近始まったプール遊びで、水をかけ合うことが好きな子も、苦手な子もいます。それぞれが楽しく水遊びが出来る環境を作ること。そして、子どもの権利条約が示すように、まさに子どもたち自身の言葉に耳を傾けていくことが大切なのです。
突き詰めれば、自分の<いのち>も、相手の<いのち>も、かけがえのないものとして大切にする。その根っこには神さまに愛されている、ご家族に先生にお友達に愛されているという安心感があります。 そんな安心感を育むことができる、荒尾めぐみ幼稚園の日々でありたいと願っています。