2023年が始まりました。3学期は最も短く、そしてきりんさんと過ごせる最後の時となります。始業礼拝では、シメオンという敬虔なおじいさんが、ひと目で赤ちゃんイエスさまを救い主だと見つけることが出来たというお話しをしました。そしてシメオンのように、ただ周りの人たちのことを見るのではなく、お友達の優しさや素晴らしさを見つけようと呼びかけました。この3学期は特にきりんさん14名の素晴らしさを見つけていきたいと願っています。
「保育園を考える親の会」代表・普広院亜紀さんが書かれた『後悔しない保育園・こども園の選び方』という本を読みました。これから入園先を探している保護者向けに書かれた本ですが、とても重要なポイントを分かりやすくまとめているので、すべての保護者・教職員にお勧めの一冊です。
そこに次のような事例が紹介されていました。
第二次世界大戦後、孤児院が世界的に増えましたが、アメリカの小児精神科医スピッツが①家庭、②最新の乳児院、③母子更生施設それぞれの子どもたちの発達を調査したことがあったそうです。すると、栄養や安全が確保されている乳児院の子どもたちの心身の発達に顕著な遅れが見られました。当時は子ども10人を看護師1人が担当し、さらに衛生への配慮からなるべく触れないようにしていたそうです。(いまの乳児院ではもちろんそのようなことはありません)
つまり、安全や栄養だけでは足りないのです。乳幼児の育ちに必要なのは、養育者や保育者とのスキンシップや温かい関わり、「安心」なのです。
「保育園・こども園の環境において、子どもが安心するためにいちばん重要な要素は保育者」
「どんなにピカピカで安全な保育室でも、そこにあたたかい保育者がいなければ、子どもにとっての安心の場にはなりません」(p.59)
2023年、荒尾めぐみ幼稚園であたたかい、安心感に満ちた園生活をつくり上げていきたいと願っています。