ボーネルンドという玩具会社があります。ホームページに、「あそぶことは生きること」と題したエッセーが掲載されています。先日、ある研修で教えられ、とても学ばされました。
「あそび」というと、「勤勉」「努力」の対義語として、「時間つぶし」といったニュアンスを感じる人もいるかもしれません。しかしそれはむしろ「娯楽」のことを指しています。
本来の「あそび」とは、子ども自身の“やってみたい”という動機から自発的に始まるリアルな体験であり、その結果として人を育んでいく過程です。
「あそび(play)」と「娯楽(entertainment)」の違いを、次のようにまとめています。
あそび | 娯楽 |
プレイ(play) | エンターテインメント(entertainment) |
日常的 | 非日常的 |
能動的 | 受動的 |
蓄積 | 消費・消耗 |
継続 | 一過性 |
全生活 | 余暇・暇つぶし |
例えば、「休日にハウステンボスへ行く」はどうでしょうか?「非日常的」であって、経済的には「消費」です。また、沢山のサービスを、お金を払って受けることが出来る…、つまり「受動的」です。これは「娯楽」になります。
では、「あそび」とは何でしょうか?
先週、土曜預かりのTくんと二人で泥だんごを作って、「光る泥だんご」にしていく約束をしました。一日では出来ないため(継続)、二人で相談してこっそりある所に隠しました(能動的)。今週から、だんご作りを少しずつ(蓄積)再開する約束です。園生活の「日常」の一コマで、まさに「あそび」です。
家族での「娯楽」も大切ですが、園生活においては、何よりもこの「あそび」を基本に据えていきたいと願っています。