◯ありのまま
新学期が始まって1ヶ月が経とうとしています。
新入園のご家庭だけでなく、他のご家庭でも職場などで環境の変化があり、慌ただしい日々を過ごされているのではないでしょうか。こんな時だからこそ、まずは子どもたちの「ありのままを受け入れる」ことに思いを注ぎたいと願っています。
っと言っても、中々「ありのままを受け入れる」ことは難しい時があります。泣き続けたり、かんしゃくを起こしたりする子どもと、どう向き合ったらいいでしょうか。
まずは誰よりも神さまが、目の前の子どもを「ありのまま受け入れ」愛して下さっていることを、覚えたいと思います。そして、子どもたちの涙の背景にある不安や寂しさに思いを向けたいと願っています。
◯安心してつながっていくために
心理学者マズローの欲求段階説から考えると、見えてくることがあります。
人間の欲求には段階があって初めは生理的欲求で、次に安全欲求、社会的欲求・・・と上がっていく(マズロー1908-1970)といわれます。園でいえばおいしくご飯を食べて、気持ちよく排泄やお昼寝をすることができると、自分の安全を守ってくれる環境や人を求めるようになり、そこを安全と認識し、やがて仲間に注目して社会生活をするようになるという段階です。家庭と連携して、生理的欲求をその子どものペースで守っていくと、やがて自分を守ってくれると思われる人とつながり、環境とつながり、周りの子どもたちとつながっていけるでしょう。(寺田千栄『キリスト教保育』2019年4月号)
生理的欲求→安全欲求→社会的欲求、という一つ一つの欲求に丁寧に応答し続けていくことによって、子どもたちは安心して、人との「つながり」を自然と形成していくのです。
連休期間、それぞれのご家庭でも「ありのまま受け入れる」「安心してつながる」を意識して過ごしていただきたいと願っています。